大人の心の病気の種類一覧 症状・発症原因・治療方法
 

私たちの心は、社会人としての日常生活や人間関係、仕事や学業などさまざまな要因に影響を受けています。その中で、時には心が疲れたり、バランスを崩すことがあります。その結果、精神的な疾患や障害が発症することがあるのです。これらの疾患は、外見からはわかりにくいものの、患者本人やその周囲の人々にとって大きな影響を及ぼすことがあります。

本記事では、

  • 大人の心の病気の主な種類とそれぞれの症状
  • 発症の原因
  • そして治療方法

について詳しく解説していきます。

心の健康は身体の健康と同じくらい重要です。自分自身や大切な人が心の問題に直面した際、適切な知識と理解があれば、早期の対応やサポートが可能となります。心の病気についての理解を深め、より健やかな心の状態を保つための一助として、本記事をお役立てください。

大人の心の病気とは

大人の心の病気は、精神医学や心療内科で取り扱われる疾患のことを指します。これらの疾患は、感情、思考、行動、人間関係などの心の健康や機能に関連するもので、生活の質や日常の機能に影響を及ぼすことがあります。以下では、大人の心の病気として一般的に知られる分野の病気を挙げていきます。

アルコール依存症

症状:大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態。アルコールが抜けると、イライラや神経過敏、不眠、頭痛・吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状が出る。

発症原因:長期的なアルコール摂取。

治療:断酒。家族や周囲のサポートが重要。

うつ病

症状:眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない。

発症原因:精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど。

治療:薬による治療と認知行動療法。

解離性障害

症状:自分が自分であるという感覚が失われる。ある出来事の記憶が抜け落ちる、現実感がない、自分の知らない場所にいるなど。

発症原因:つらい体験を自分から切り離そうとする防衛反応。

治療:安心できる環境の提供、家族や周囲の理解。

強迫性障害

症状:意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えや、ある行為をしないでいられないこと。

発症原因:不明。

治療:専門機関での相談と治療。

睡眠障害

症状:夜の睡眠が障害されると、眠気やだるさ、集中力低下など日中にも症状が出る。

発症原因:様々。

治療:原因によって治療法が異なる。

摂食障害

症状:食事をほとんどとらなくなる拒食症、極端に大量に食べる過食症。

発症原因:「やせたい」という強い思いや、様々なストレス。

治療:専門機関での相談と治療。

双極性障害(躁うつ病)

症状:ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返す。

発症原因:不明。

治療:専門機関での相談と治療。

適応障害

症状:特定の状況や出来事がつらく、そのために気分や行動面に症状が現れる。

発症原因:特定のストレスや出来事。

治療:カウンセリングやストレスフルな状況に適応する力をつける治療。

統合失調症

症状・特徴:統合失調症は、思考、感情、行動に異常を示す精神疾患です。主な症状として以下のようなものがあります。

  • 幻覚:存在しない音や声を聞くことが多い。視覚的な幻覚も起こることがある。
  • 妄想:誤った信念を持ち続けること。例えば、自分が特別な能力を持っていると信じる、他人が自分を監視していると感じるなど。
  • 思考の乱れ:話が飛躍的で、他者には理解しにくい。
  • 感情の平坦化:感情の起伏が乏しくなる。
  • 動作の減少:日常の活動や興味が減少する。

発症原因:統合失調症の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

  • 遺伝的要因:家族に統合失調症の患者がいると、発症リスクが高まることが知られています。
  • 脳の構造的な変化:MRIなどの画像診断で、統合失調症の患者の脳に特定の変化が見られることがある。
  • 神経伝達物質の異常:特にドーパミンの活動が関与しているとされています。
  • 環境的要因:ストレスや薬物の乱用、妊娠中の感染症や栄養不足などが関与する可能性が考えられています。

治療:統合失調症の治療は、以下のようなアプローチが取られます。

  • 薬物療法:抗精神病薬が主に用いられます。これにより、幻覚や妄想などの症状を軽減することができます。
  • 心理療法:認知行動療法などを用いて、症状の管理や社会的スキルの向上を目指します。
  • 日常生活のサポート:職業療法や社会的スキルトレーニングを通じて、日常生活の自立をサポートします。
  • 家族療法:家族全体を対象としたカウンセリングや教育を行い、患者のサポートを強化します。

パーソナリティ障害

症状・特徴:パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っているケースに診断される精神疾患です。認知(ものの捉え方や考え方)や感情、衝動コントロール、対人関係といった広い範囲のパーソナリティ機能の偏りから障害(問題)が生じるものです。

発症原因:具体的な原因は明確ではありませんが、遺伝的要因や幼少期の環境、育てられ方などが影響していると考えられています。

治療:カウンセリングや認知行動療法などの心理療法が主な治療として行われます。また、薬物療法も併用されることがあります。

発達障害

症状・特徴:発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。

発症原因:遺伝的要因や妊娠中の母体の健康状態、出産時のトラブルなどが関与しているとされています。

治療:早期の発見と適切な支援が重要です。特別支援教育や行動療法、薬物療法などが行われます。

パニック障害

症状・特徴:突然の強い不安や恐怖感が襲ってくる「パニック発作」が特徴です。発作の間は動悸、息切れ、冷や汗、震えなどの身体的症状が現れることが多いです。

発症原因:ストレスや過労、遺伝的要因、ホルモンバランスの乱れなどが考えられています。

治療:認知行動療法や薬物療法が主に行われます。発作を予防するための生活習慣の見直しやリラクゼーション法も効果的です。

大人になってからの心の病気は早めに専門家に相談を

心のエネルギーは、ストレスや生活習慣の乱れでどんどん下がっていき、気づくとうつ病をはじめとした心の病気で社会から距離を置く必要が出てきます。治療法が確立してきており、根本治療はできずとも症状を抑えることはできるようになってきており、心の病気は治らないわけではないですが、傷ついた分だけ治るまでに時間がかかるようになります。精神科の通院には長い期間がかかる場合があり、その場合には医療費の負担が軽くなる自立支援医療の制度があります。実際は長引かないで治るのが良いですが、自立支援医療の制度は遡って医療費の請求はできない仕組みなので費用の負担を考えて取得を検討すると良いかと思います。

仕事を休んで再出発するときには就労移行支援や転職サポートの活用も

たとえばうつ病や適用障害で休職した場合、再度社会復帰してフルタイムで働くことにもう自信が持てないということも多いです。これは心の病気になった人みんなに多少なりとも当てはまるのではないでしょうか。

理解のある職場も増えてきていますが、自信を取り戻すために就労移行支援という仕事のためのリハビリを受けたり、転職するということも選択肢になります。

障害者手帳を取り、障害者枠で就職して配慮を受けて働くということも状況と考え方次第ではありだともいます。

長い人生ですから、心が疲れたときには休み、自分はどんな状態なのか、何をすると症状が強く出るのかなどをゆっくり考えながら無理のない社会生活を送っていきたいですね。

 

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