看護師だけど、休憩が取れなすぎて限界です

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ナースステーションの椅子に座る暇もなく、気づけばもう午後。昼食も食べられず、トイレに行く時間さえ惜しまれて、頭がボーッとする。そんな状態でも「患者さんが待ってるから」「休憩してる暇なんてない」と、自分に言い聞かせながら働き続けてしまう——。
これは、今の医療現場で当たり前のように繰り返されている“看護師の日常”です。でも本当にそれでいいのでしょうか?この記事では、休憩を取れずに働き続けている看護師の声を通じて、その実態と法的な考え方、取るべき行動について考えていきます。
昼休憩1時間?取れるわけがない
うちは12時〜13時が休憩時間ってことになってる。でもナースコールが鳴れば行くし、緊急入院が入ったら記録も休憩中にやる。結局、気づけば午後の業務が始まってる
これは、ある急性期病棟で働く30代の看護師の声です。表向きには「きちんと1時間の休憩がある」ことになっていて、タイムカード上は毎日同じ時間に休憩をとったこととして打刻されています。しかし、実際は業務から完全に解放された時間ではなく、気持ちも身体も緊張を強いられたまま、何かあればすぐ呼び出される状態で過ごしています。タイムカードだけ見たら休憩をちゃんととっていたことになりますし、月末に勤務実績でイヤイヤながらもハンコを押して自分で内容に間違いないと認めないといけないのがつらい。
交代で休憩?でも人が足りない現実
休憩を取るためには他のスタッフが業務をカバーする必要がありますが、常に人手が足りない現場ではそれもままなりません。「仮に休憩室に行けても、ナースステーションの会話や緊急連絡が耳に入ってくる。気が休まるどころじゃない」「結局、患者の急変や輸液の確認で何度も戻るから、もう最初から行かないようにしてる」というような声も多く聞かれます。
休憩を取っていないのに無給、それって違法じゃない?
労働基準法では、8時間を超える労働には最低1時間の休憩を与えることが義務付けられています。ただしこの「休憩」は、単に時間を区切るだけでは意味がなく、労働から完全に解放されていなければならないという条件があります。ナースコール対応、患者対応、記録の継続などが含まれる時間は、実質的には労働時間です。
それなのに「休憩した」ことにされ、給料が発生していないとしたら、それは未払い賃金が発生している可能性があるということになります。
訴えたらどうなる?実際の事例
ある中規模病院では、数年間にわたり「昼休憩1時間」が就業規則上の建前でありながら、実際はほとんどの看護師が記録業務や処置をしていたにもかかわらず、休憩分の賃金が支払われていませんでした。このケースでは、看護師数人が連名で労働基準監督署に相談し、記録された勤務表や看護記録、上司からの指示などが証拠となって、未払い賃金として過去2年分の補填が認められたという事例もあります。
特に今は電子カルテになったことで、いつカルテを記入したかのタイムスタンプも残るようになっています。休憩時間でもカルテを打っていたら業務ですし、その他もナースコールや会議などの業務があれば当然休憩ではないのです。労働基準監督署に相談する際には、記録などの証拠があるとより説得力がありますし、実際に争うことになった場合には証拠がないと決定打を与えにくいです。
じゃあどうすればいいのか?
もし今、「休憩がまったく取れていない」「タイムカード上だけ休憩があることになっている」と感じているなら、まずは記録を残すことが第一歩です。いつ・どこで・どんな業務をしていたのか、日々メモをとっておく。可能なら記録のスクリーンショットや同僚とのやり取りも保存しておきましょう。
これらは、後から「自分は働いていた」と主張するための大切な証拠になります。そして、もし声を上げるつもりがあるなら、労働基準監督署に相談する、または労働問題に詳しい弁護士に助言を仰ぐことで、未払い賃金を請求できる可能性があります。
ついでに、始業前に強制参加の朝礼や申し送り、掃除や準備もまだ医療業界で多い無賃金労働であり、実質労働時間が長くなっていて休憩時間の取り扱いも給与の計算も変わるのでこちらもある場合には記録しておきましょう。
でも、もう限界——それなら転職も選択肢
「証拠を集めるのもしんどい」「言い出しにくい空気の職場」「結局変わらなかった」という方もいるでしょう。そうであれば、無理をしてイライラモヤモヤその職場で働き続けるよりも、しっかり休憩が取れる職場に転職することも現実的な選択肢です。今は「休憩は完全保証」と明記された求人も増えており、夜勤回数や勤務形態も柔軟な職場もあります。
休憩時間くらいは緊張状態から解放されて、スマホゲームするなり、インスタ見るなり、居眠りするなり、そんな風な自由がないとやってられないですし、法律でもそれが保証されているのですから、法律違反を直さない職場からはおさらばしましょう。職場にすごく愛着や忠誠心があり、「私がこの職場の悪しき風習を改善するのだ!」というモチベーションがあるならばその職場で奮闘してみてもよいかと思いますが、この記事を読んでいる人はおそらくそこまでの思いは無いでしょうし、すでに疲れ切って限界が近いと思います。
まとめ
看護師という仕事は、患者の命と向き合う責任ある仕事です。でもだからこそ、自分の身体と心を犠牲にしては続きません。休憩時間は労働者として当然の権利であり、守られるべきものです。取れなかった分は記録を残し、取り戻す努力を。もし限界なら、自分を守るために一歩踏み出す勇気も大切です。
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プツっと限界が来る前に転職の情報収集を。