終末期ケア専門士を看護師がとっても意味ないと言われる理由
看護roo！が無料で丁寧な転職サポートを提供
看護師不足の今、働く人は大切にされています。
プツっと限界が来る前に転職の情報収集を。
「終末期ケア専門士って取ったほうがいいのかな？」
そんなふうに悩んで検索してきたあなた。もしかしたら同僚から「でもあれ、意味ないよね」と言われてちょっと不安になっていませんか？
確かに、終末期ケアに関する知識や視点を深めるには悪い資格ではありません。でも一方で、「資格ビジネスじゃん」「取っても現場は変わらないよ」という声も聞こえてきます。
この記事では、なぜ「終末期ケア専門士は意味がない」と言われるのか、その理由をカリキュラムや現場のリアルな声とともに掘り下げていきます。実際に学ぶ価値があるのか、迷っている看護師さんにこそ読んでほしい内容です。
カリキュラムは一見立派。でも実際のところ…
終末期ケア専門士のカリキュラムは、かなり網羅的です。
「概論」「チームケア」「日常生活のケア」から、「スピリチュアルケア」や「家族ケア」「疾患別ケア」まで、理論と倫理、現場での実践力の両方を学べるように構成されています。
でも、実際に受講した看護師の声の中には、「知識として広く浅く触れられるけれど、深みがない」「現場で迷うことは変わらない」という意見も。
特にスピリチュアルケアや社会資源といった部分は、正解がなく、実践でどう使えばいいのか悩むという声が多く聞かれます。
エビデンスベース？なのにあいまいな領域も多い
資格の説明では「エビデンスに基づいた終末期ケアの提供」とうたわれていますが、実際にはスピリチュアルやグリーフケアといった、個人差の大きいあいまいな領域も多く含まれています。
たとえば、「死生観に配慮する」「人生の意味を考える支援をする」といった内容は、看護師一人の力で現場に持ち込むには限界があり、受講しても「で、結局どうしたらいいの？」というもやもやが残ってしまうこともあるのです。
取ったからといって自信になるわけでもない
この資格は民間資格で、国家資格や認定看護師のように公式な制度で位置づけられているわけではありません。
「終末期ケア専門士を持っているからって、何ができるの？」と聞かれて答えに詰まる人もいるはず。
結局、履歴書に書いても「お、勉強熱心なんだね」くらいの評価にとどまり、転職で有利に働くことはあまり期待できません。
上級資格や更新制度でお金も時間もかかる
終末期ケア専門士を取得すると、上級専門士へのステップや資格更新といった“次の課金ポイント”が見えてきます。
勉強会や研修の費用もかかり、学び続ける姿勢は大切とはいえ「これは資格ビジネスでは…」と思ってしまう看護師も多いのが実情です。
終末期ケアの正解は、資格だけでは見つからない
終末期ケアは、マニュアル通りにいくことが少ない分野です。
疾患や患者の背景、家族の思いによって、関わり方も正解も変わってきます。だからこそ、資格を取ったからといって「迷いがなくなる」わけでも、「現場ですぐに使える武器になる」わけでもありません。
それでも取る意味がある人とは？
死やQOLのテーマに強い関心があり、「深く考えるのが好き」「いろんな角度から終末期を捉えたい」というタイプの看護師さんには、学びとしてとても有意義です。
実際にこの資格を通じて、看取りケアに対する視点が柔軟になったり、他職種との連携の大切さに気づけたという声もあります。
迷っているなら、目的を明確に
終末期ケア専門士は、取れば何かが変わる魔法の資格ではありません。
でも「死と向き合うケアをもっと深く知りたい」「自分の考えを整理したい」と思う人にとっては、学びの場としては悪くありません。
「迷いをなくしたい」「自信をつけたい」「転職に有利だから」と思っているなら、期待しすぎないほうがいいかもしれません。
そして、職場でバカにされたり評価されないと感じたときには、環境を変えるという選択肢も考えてよいのです。