胃ろう・経管栄養の看護計画|看護目標・OP・TP・EPの文例集【注入管理・誤嚥予防・家族指導】

胃ろう・経管栄養(経鼻経管栄養を含む)の看護計画の文例集です。看護目標(長期目標・短期目標)とOP(観察計画)・TP(援助計画)・EP(教育計画)を、注入管理・ろう孔周囲の皮膚トラブル・誤嚥予防・口腔ケア・家族指導の視点でまとめました。
在宅(訪問看護)・高齢者施設の場面を想定しています。
胃ろう・経管栄養の看護問題の立て方
胃ろう・経管栄養の方の看護問題は、大きく次の4つの視点で整理できます。
・栄養管理:必要な栄養・水分が安全に注入され、栄養状態が維持できるか
・合併症予防:誤嚥性肺炎、下痢・便秘、ろう孔周囲の皮膚トラブル、チューブトラブル(閉塞・抜去)
・口腔・嚥下:経口摂取がなくても口腔内の清潔・機能を保てるか
・本人・家族の生活:在宅では家族が手技を安全に実施できるか、負担が過大でないか
胃ろう・経管栄養の看護目標(長期目標・短期目標)の文例
| 区分 | 長期目標の例 | 短期目標の例 |
|---|---|---|
| 栄養管理 | 経管栄養により必要な栄養・水分が確保され、栄養状態が維持できる | 指示された注入量・速度で注入が実施され、嘔吐・逆流なく経過できる |
| 皮膚トラブル | ろう孔周囲の皮膚トラブルなく、胃ろうの管理が継続できる | ろう孔周囲に発赤・びらん・不良肉芽・漏れの増悪がみられない |
| 誤嚥予防 | 誤嚥性肺炎を起こさず、安定した状態で生活できる | 注入中・注入後の適切な体位が保持され、発熱・痰の増加がみられない |
| 口腔ケア | 口腔内の清潔が保たれ、肺炎リスクが低減する | 1日2回以上の口腔ケアが実施され、口腔内の乾燥・汚染が改善する |
| 家族指導 | 家族が安全に注入手技を実施でき、在宅生活が継続できる | 家族が注入の手順・観察点・トラブル時の連絡方法を説明・実施できる |
胃ろう・経管栄養の看護計画(OP・TP・EP)
OP(観察計画):
・注入前の胃内残量・腹部膨満・腸蠕動音、嘔気・嘔吐の有無
・注入中・注入後の様子(むせ・咳嗽・呼吸状態・逆流)
・ろう孔周囲の皮膚状態(発赤・びらん・不良肉芽・漏れ)、チューブの固定状態・長さ
・排便状況(下痢・便秘)、尿量・脱水徴候
・体重・血液データ等の栄養指標、発熱の有無
・口腔内の状態(乾燥・汚染・舌苔・歯肉の異常)
TP(援助計画):
・指示された栄養剤・注入量・速度・時間を守り注入を実施する
・注入時は上半身を30度以上挙上し、注入後30分〜1時間は座位・半座位を保持する
・注入前後に微温湯でチューブ内をフラッシュし、閉塞を予防する
・ろう孔周囲の皮膚の保清(微温湯での洗浄・押さえ拭き)を毎日行う
・チューブ・ボタンの固定を確認し、事故(自己)抜去を予防する(抜去時の対応手順を事前に確認しておく)
・経口摂取がなくても1日2回以上の口腔ケアを実施する
・下痢時は注入速度・栄養剤の温度・種類を確認し、主治医に報告する
EP(教育計画):
・家族へ注入の手順(体位・速度・フラッシュ)を段階的に指導し、実施状況を確認する
・ろう孔周囲の観察ポイント(発赤・漏れ・肉芽)と皮膚トラブル時の連絡基準を説明する
・チューブが抜けた場合の緊急連絡先と対応(ろう孔は数時間で狭窄しうるため速やかに連絡)を説明する
・注入スケジュールと生活リズム(入浴・外出・リハビリ)の調整方法を一緒に検討する
在宅(訪問看護)での管理のポイント
在宅の胃ろう・経管栄養管理は、家族の手技の安定と負担のバランスが継続の鍵になります。
・手技の個別化:病院の手順をそのまま求めず、自宅の環境・家族の生活に合わせた安全な手順に落とし込む
・負担の観察:1日複数回の注入は家族の拘束時間が長い。半固形化栄養剤の検討(主治医と相談)やショートステイ・訪問介護の活用など、ケアマネジャーと負担軽減策を検討する
・多職種共有:注入スケジュール・トラブル時の連絡フローを、関わる全事業所と共有しておく
・受け入れ先の確認:ショートステイ・デイサービスは経管栄養対応の可否が事業所により異なるため、事前確認が必要
ケアプランとの連携
胃ろう・経管栄養の方のケアプラン(ケアマネジャー作成)側の文例は胃ろう・経管栄養のケアプラン|ニーズ・長期目標・短期目標の例文集にまとめています。訪問看護計画書の目標とケアプランの短期目標の整合を確認する際にご活用ください。
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ケアマネジャー向けのケアプラン文例は、関連サイト「ケアプラン文例データ」の記事にリンクしています。
